夜間トイレ排尿はQOL(生活の質)を低下

夜間頻尿はQOLを低下|女性よりも男性に多いのは本当?

ひと手を借りずに、寝たまま排尿できる男性用の集尿器「ダンディユリナー」

「ダンディユリナー」は、実際に夜間頻尿で何度もトイレに起き、睡眠障害になった男性が手作りで尿器を作ったところからはじまりました。集尿器「ダンディユリナー」を開発・販売して以来、夜間多尿や夜間頻尿で困っていた方々にご利用いただいております。

夜間多尿対策のダンディユリナー

「ダンディユリナー」を装着して寝ると、夜間にいちいちトイレに起きる必要はなく、寝たままベッド上で排尿することができます。夜間のトイレ介助のために、都度起こされていた、尿瓶介助のために夜間起こされていたといったことからも開放されます。

「ダンディユリナー」を販売して以来、こういった悩みを抱える当本人や介助者にお会いして、具体的な夜間排尿の悩みを聞かせていただくようになりました。

集尿器同梱品ダンディユリナー

夜間頻尿・夜間多尿」は、当事者だけの問題ではなくて、当事者を取り囲むご家族や介助者の方々への負担も大きく、特に在宅介護の中で排泄介助は深刻な介護負担になる可能性があるものだと、排泄トラブルに悩む方々とお話しながら痛感している次第です。

夜間頻尿・夜間多尿は睡眠障害や睡眠不足だけでなく、日中の生活にも影響を及ぼしてしまいます。

 

「夜間頻尿」とは?

「夜間頻尿」とは、夜間に1回以上、排尿のために起きなければならないことをいいます。

夜間と言っても、睡眠を目的として寝床に入ってから、朝目覚めて寝床から出るまでの間のことを指します。なので、寝床に入ったけれども、なかなか寝つけずにトイレに行った回数は、夜間頻尿に含まれません。

夜間頻尿に関するデーターを見ると、日本排尿機能学会で報告された40歳以上の男女4,570人を対象に行った排尿症状に関する疫学調査によると、夜間頻尿の頻度は、一晩に1回以上の排尿が69.2%、3回以上が13.5%も占めており、推定では40歳以上のうち、4,500万人もの人が夜間頻尿に悩んでいることが発表されました。夜間頻尿は女性よりも男性に多く、高齢になるほどふえていきます。

夜間に起きてトイレに行く

 

誰でも、夜は寝床に入ったら朝までグッスリ眠りたいものですが、夜間頻尿になると頭は寝ぼけているのにトイレに行かなくてはならない、一度覚醒してしまうため、次に寝ようと思うが、なかなか眠れない。

熟睡感が得られずに睡眠不足、翌日の行動に支障をきたすなど、夜間頻尿(夜間起きてトイレに行くこと)がさまざまな障害をもたらします。

一般的には、一晩の夜間排尿が二回以上になると、著しく生活の質(QOL)が障害されるといわれ、治療の対象となります。

また、夜間頻尿になると、高齢になるほど転倒のリスクが高まり、大腿骨を骨折してそのまま寝たきりになり、認知症になったり、場合によっては頭を打って命を落としたりすることさえあります。夜間頻尿があるお年寄りは、夜間頻尿の治療と同時に、夜間の排尿の対応策を検討する必要があります。例えば、

  • トイレに近い部屋を寝室にする
  • トイレまで手すりをつける(転倒防止)
  • 尿瓶を使う(尿瓶を使うことでトイレに行かなくても排尿できる)
  • 集尿器を使う(ダンディユリナーのような装着式の集尿器を使うと都度起きなくてよい)
  • ポータブルトイレを使う

 

など、環境面・設備面での配慮も必要です。

夜間頻尿の原因とは?

このようなQOLを低下させてしまう夜間頻尿は、なぜ起こるのか・・・。

夜間頻尿で睡眠不足

 

一般に、男性の夜間頻尿の原因は前立腺肥大症(男性特有の生殖器で尿道を取り巻く前立腺が肥大して尿道を圧迫すること)が疑われますが、実際には、前立腺肥大症の関与はあまり強くなく、前立腺のない女性も夜間頻尿になります。

まず考えられる原因としては、「睡眠障害」が考えられます。

若いころは、いくらでも寝れたのに・・・

加齢とともに「寝つきが悪くなった」

「途中で目が覚める」

「眠りが浅くなった」

と感じる人も少なくないでしょう。年をとってくると、寝ることも起きることも「言わば体力」であって「睡眠機能も加齢と共に低下」していくのです。

こうした睡眠障害のためにトイレが気になって、夜間頻尿になるという人は少なくありません。

睡眠障害があるからトイレが気になり起きてしまうのか、夜間頻尿があるから睡眠障害になるのか、この問題はよく言われる「ニワトリが先か、卵が先か」のように結論に至っていません。

とにかく夜間頻尿が先だろうが、睡眠障害が先だろうが、どちらが原因でも大きな問題

トイレに間にあわなくて漏らしてしまいそう

 

なお、特殊な睡眠障害に、「睡眠時無呼吸症候群」があります。これは、寝ている間、10秒以上続く無呼吸が一時間に五回以上出現する病気です。特徴的な症状がイビキで、イビキをかくと同時に気道が閉塞するため呼吸が止まり、途中で目が覚めるので、結果的に満足する睡眠が得られません。

「睡眠時無呼吸症候群」になると、寝ているときに息苦しくなるため、無理に呼吸をしようとして、胸腔(心臓や肺などがおさまっている空間)の内圧が下がります。このときに、尿のでをよくする利尿作業を促す「心房性ナトリウム利尿ペプチド」というホルモンが分泌されて、これによって夜間に腎臓で多量の尿がつくられて、夜間頻尿になるメカニズムです。

睡眠時無呼吸症候群がある人は夜間頻尿がある、と思ってよいほど相関性があるといわれ、イビキをかかないように横向きに寝るように工夫して気道が閉塞しないようにすれば、睡眠時無呼吸症候群も夜間頻尿も同時によくなることがあります。

 


夜間頻尿の原因として、次にあげられるのが「老化」

夜間頻尿で眠れない

 

人は年を重ねると、あらゆる臓器の老化が進んで、しだいに機能が低下していきます。心臓も例外ではないのです。心臓は、全身に血液を送りだすポンプ機能を担っていてあらゆる臓器や筋肉は、心臓から届いた血液をエネルギーにして働きます。尿がつくられる腎臓も血液のおかげで機能しているのです。

ところが、加齢に伴って、心臓の機能が低下すると、送りだす血液の量が減ってしまいます。すると、体の中では、血液の供給元に優先順位がつけられて、筋肉などの日中に人の活動として常に動いている部分が最優先されて、腎臓は後回しにされてしまいます。そうなると日中に腎臓で尿がつくられるペースが下がって、結果的に昼間の尿量が減り、逆に夜間は尿量が増えるようになります

夜になって、ようやく筋肉が活動しなくなってから腎臓に血液が供給されて、尿がつくられて夜間の尿量が多くなるのです。これが夜間多尿となり夜間頻尿につながってくるのです。

ベッド上で寝たまま排尿できる集尿器

 

 

夜間多尿になる原因は、加齢に伴うことだけではありません。そもそも私たちが夜眠っている6~8時間、トイレに行かなくて済むのは、夜になると脳下垂体から「バソプレシン」という抗利尿ホルモンが分泌されるためです。

バソプレシン」が腎臓の受容体にくっついていて、腎臓でろ過した尿を再吸収するため、夜は尿量が少なくなります。

ところが、歳を重ねるうちに「バソプレシン」の分泌量が少なくなったり、分泌されても作用が弱まったりするため、夜も尿がたくさん作られてしまって、夜間多尿になるのです。

また、高血圧の人も夜間多尿になるといわれます。これには「カテコラミン」というホルモンが関係し、高血圧の人は日中の「カテコラミン」の値が高く、腎臓の血流が滞りやすいため、尿の生産量がへります。夜になって、「カテコラミン」の値が下がると、腎臓の血流量が増えて尿の生産量も増えるためです。

他にも、そもそも水分摂取量が多くて、一日の排尿量が2,000ml以上ある人や、就寝前に水分をとりすぎる人も、夜間多尿になります。また、アルコールやカフェインなどには利尿作用があり、夜間多尿の一因子とされています。

 


夜間頻尿の治療法は?

頻尿に悩む男性

 

夜間頻尿の治療法は原因によって異なります。まず、男性の場合は前立腺肥大症や過活動膀胱が原因で夜間頻尿を起こしていると考えられる場合は、それぞれの治療が優先されます。

「寝つけない」「途中で目が覚める」など、もともと睡眠障害があるために、夜間頻尿を起こしている場合は、睡眠薬の投与によって睡眠を改善することで、夜間多尿の症状も改善していくことがあります

腎臓でろ過した尿を再吸収する「バソプレシン」の分泌不足による夜間多尿・頻尿には、デスモプレシンという抗利尿ホルモン剤が使われることがありますが、お年寄りの場合は心不全(心筋の収縮力が低下して心拍出量が減少した状態)を起こすリスクを伴います。

夜間にトイレに起きる

 

そのため定期的な体重測定や浮腫(むくみ)のチェックや血液検査をじゅうぶんに行ないながら、慎重に投与します。ただし日本では、夜間頻尿に対して抗利尿ホルモンを投与する治療は健康保険では認可されていません。

高血圧が原因の場合は、降圧剤(血圧を下げる薬)の投与といった内科的治療と併せて、減塩食や肥満予防のための適度な運動など、生活習慣の改善も重要になります。

なお、水分のとりすぎによる夜間多尿・夜間頻尿は、排尿日誌を記録して、1日の水分摂取量や、寝る前の水分摂取量や、就寝前の水分摂取状況を把握して、一日の水分量が多かったり、寝る前に飲みすぎていたりするのなら、見直すことが先決です。

頻尿の原因と対策を考える

ひと手を借りずに寝たまま排尿できる集尿器「ダンディユリナー」

寝たまま排尿できる集尿器ダンディユリナー

 

 

使い方は就寝時(臥位)で使用し、専用の固定具または「おむつ」で陰部に固定して使います。

ダンディユリナーは、寝た状態のまま排尿できるため都度起きる必要がありません。

夜間の排尿でお悩みの方。夜間の排尿が心配な方。夜間多尿で何度も起きて、寝不足の方。排泄介助の回数が多くて、何とか改善できないか・・などの日常生活スタイルを劇的に変革します。

集尿器ダンディユリナー同梱品

 

装着したまま、朝までグッスリ眠ることができる

ダンディユリナーは夜間の排尿に困っているご本人様だけでなく、介助をされる方々の負担も軽減する頼もしい味方です。

■ご自分のタイミングで排尿できる自分のタイミングで、まるでトイレで排尿しているような、いつもの排尿感。また、ご自分のタイミングでいつもの排尿感が得られると、いきいきします。

■いつでも快適尿は導尿チューブを通って、集尿タンクに貯まるため、陰部まわりに尿が残らず、いつでも快適。排尿後の温感や冷感、かゆみなどの気持ち悪さを感じることも、ほとんどありません。排尿の都度起きたり、尿を捨てる必要が無いので朝までグッスリ眠ることができます

■やさしい装着感直接、肌に触れるレシーバー(受尿器)は、医療グレードの抗菌シリコンを採用。柔らかく、触感サラサラ、軽量で肌への負担を極力低減します。

■集尿器「ダンディユリナー」は日常生活給付等事業の「収尿器」に該当し、給付を受けることができます。詳しくはお住まいの市区町村の福祉課へお問い合わせくださいませ。


 

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2018年12月25日